
日本の標準的教育を6・3・3+α を受けた私にとって、初めての英会話の実践の場は、アメリカでのプレゼンテーションでした。プレゼンテーションそのものは会話ではなく一方通行なので、何らかの形で原稿さえ作り上げれば、それを丸暗記すれば対応できますし、それを読むこともできます。でも、プレゼン後の質問の時間は、『会話』なのでそうはいきません。 そんなときによく使われる手が、質問の想定とその回答の事前検討です。これと全く同じ事が日常会話でも使えます。"Hello!". "How are you doing?". "Fine thanks, how about yourself?". "I'm OK."などという定型的な流れとか、"Could (Would) you 〜 ?"とか"Can I 〜?"などの形での文章を小売店でとか、学校でとか、会社でとかのある場面を想定して作ってみることは、非常に実践での会話能力を強化します。 私の経験では、1.語順が日本語的になる、2.判らない単語が日本語で頭をよぎるというのがよくあります。文章を書くのであれば、両方とも修正ができますが、会話の中では、1だと適切な語順や表現で言い直す、2だと知っている単語で判らない語の代わりにするか、説明をすることで対応しなければなりません。こういうトラブルを事前に回避する練習が、上記のトレーニングなのです。 私が通っていた頃の日本の学校では、まねるが9割で試すがほんの少しある程度という感じでした。ケースを想定したトレーニングはなく、そのため試すと言っても試すになっていませんでした。英会話関連の教材でも、リピート主体が多いように思います。実践では、例題に上がった文章だけではあり得ないので、いろいろな場面に合わせて言い換える練習などは、例題を真の意味で吸収するために必須のことだと思います。 上の説明では分かりにくいかも知れませんので、野球に例えてみます。私が子供の時に初めて野球をした頃は、友達のする姿をまねたのが最初でした。ボールの投げ方。バットの振り方。投げる方は、少しやればそれなりですが、バットにボールを当てることは結構すぐにはうまくいきません。親にねだって自分のバットを持ったときから、素振りをしました。ここまでが、最初の『まねる』にあたります。全く知らないことを取りあえずできるようにする方法とでもいうところでしょうか。 「おいおい、素振りはトレーニングだよ。」と言われるかも知れません。確かに基礎力を付ける意味でトレーニングですが、この場合に私が定義した『実際を想定して対応できるように』と言う部分を意識して異なければ『トレーニング』となりません。具体的には、高めの球がきたらこう打つとか、カーブに対してこうスイングしてみるとか・・・です。小学生で野球を始めた頃の私は、そんなことは全く考えていませんでした。 素振りをしても、漫画などからの受け売りですから、一応、ボールに当てられるようになってもなかなか前には球が飛びません。そして、次に始めたのが、友達同士のフリーバッティングでした。もちろん、小学生のすることですから、投げる側が思い通りに投げられませので同じコースを打つ練習とはなりませんが、一応打ちやすいようにと投げてくれましたので、それでも素振りよりは100倍実践での効果が違う感じでした。これが『トレーニング』の部分です。実践ほど、変化に富んではいないけれど、その変化を予想して練習することとでもいう感じです。 『試す』は、私の小学校の時の野球なら、クラス対抗の試合とか、クラブでの試合でした。その時に左ピッチャーだと打ちにくいとか、変化球とはこんなものだったとか、色々知って、次の練習の課題を見つけました。そして、新しい技術は『まねる』から、『試す』での失敗は『トレーニング』へのフィードバックという循環で上達していったのだと思います。 この3つの流れは、別に特別なこととは思いません。対象により偏りがありますが、ほとんどの事柄に適応できます。プログラミングでも、そろばんでも、ピアノでも、習字でも・・・それぞれに3つの段階があるように思います。ただ、英会話に限れば、私の受けた教育では中抜きが多かったし、それは普通の日本教育環境であったように思うので取り上げました。 最後に英会話の『トレーニング』で重要なことを。それは、『口に出す』です。会話は、必ず声に出してするものです。黙読のように頭の中だけでの『トレーニング』は、片手落ちです。頭の中ならどれほど難しい発音の語でも簡単にできてしまいますし、なかなか、頭と口は繋がらないものです。(私は頭の方が口より数倍回転が速いと思います。)是非、声に出して練習して下さい。 05/25/03 |
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07/16/03 Updated
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